剣士レイブン
劍士 嫘雯
好感度 |
臺詞 |
0% |
私の剣技に目をつけるか。ならばその期待に応えよう。 你是看上我的劍技嗎。那麼,我會回應你的期待。 |
15% |
ここは私よりも強い者が多くいるのだな。 這裡有好多比我厲害的高手哪。 |
30% |
王子であるあなたにも弱點というのはあるのか? 你貴為王子,還有什麼稱得上是弱點? |
50% |
確かにこの剣は大きくて重いが、修行と思えば。 這把劍的確大又重,但當成修行就不會了。 |
60% |
もう少し小さな剣もあったが私には物足りなかったようだ。 以前我是也有把稍小的劍,不過那似乎滿足不了我。 |
80% |
この戦爭が終わったら、私の存在価値はあるのだろうか。 假如這場戰爭結束了,我的存在價值還會有多少呢。 |
100% |
あなたが側にいることを望むなら、私はそれに応えたい。 若是你希望我在身邊,那我就會有所回應。 |
副官 |
今は副官として頑張るよ、王子。さあ、指示を出してくれないか? 我會努力當個好副官的,王子。請你下指示吧? |
事件一
「之前就覺得你比這陣子對練時變得要更強了……
你果然很強。」
「この間手合わせした時よりも強くなっていると
思ったんだが……、やはりあなたは強い」
和要求對練的嫘雯比劃了一下,
我知道她是一天一天愈變愈厲害。
手合わせを申し出た彼女と剣を交えたが、
日に日に強くなっていっているのがわかる。
就連我也對她的劍術的成長速度感到瞠目。
さすがの俺も彼女の剣の成長速度には
目をみはるものがあった。
「我是每天都不間斷地做鍛鍊,
可是還差得很遠。」
「毎日欠かさず鍛錬はこなしているが、
まだまだ足りないか」
不如說她已經在做加倍於一般士兵的訓練了,
但是看她的樣子好像還是有所不服。
むしろ普通の一般兵より倍の訓練をこなしている
のだが、彼女の様子をみるに不服のようだ。
「……我只憑著劍術過到了今天。
會不會總有一天……我甚至得要放開自己的劍呢。」
「……私は剣だけを頼りに今まで生きてきた。
いつか……この剣すら手放す日が來てしまうのだろうか」
擺出架劍姿勢,嫘雯忽然說了這麼一句。
剣を構えつつ、彼女がふとそうこぼした。
「武器不再有所須要,雖然是件好事……」
「武器が必要なくなるというのは、いいことでは
あるだろうが……」
「不過有時候我覺得,到時我賴以至今的存在價值
又會跑到哪裡去呢。」
「今まで剣だけで生きてきた私の存在価値は
どこへ行くのだろうかと、思う時がある」
說不定其他人也和她一樣有這種感覺。
恐らく彼女のその気持ちは、ほかの者も
感じていることかもしれない。
大家有著魔物這樣共通的敵人,一同拾起奮戰。
那麼當目的達成時,自己的所在又會往哪裡去呢。
魔物という共通の敵をもち、ともに武器をもって戦う。
では目的が果たされたとき自分の在処はどこへ向かうのか。
我把手放到她的肩上,開口說道:
就算魔物沒了,不過為了守護某個人,
或許妳還會再揮劍的。
俺は彼女の肩に手をおき、口をひらく。
たとえ魔物がいなくなったとしても、誰かを守るため、
その剣をまたふるうだろうと。
「對呀。為了我重要的人……總而言之,
我得先回應王子你對我劍術的賞識才行吶。」
「そうだな。私にとって大事なもの……。とりあえず、
私の剣技を買ってくれた王子の気持ちには応えねばな」
嫘雯的表情沒有了先前的暗沉,看起來明朗了許多。
その表情には先ほどみせた暗い影はなく、
どこか晴れやかなものに見えた。
事件二
「本來我是很清楚,這個世界上多得是比我還強的人……」
「私より強いものなど、この世界には多くいると
わかってはいたが……」
說完,嫘雯嘆了口氣。
似乎是去和團長等級的士兵比劃過了。
そういって彼女はため息をつく。
どうやら団長クラスの兵士と剣を交えてきたようだ。
「真夠嗆的,到了那種強度根本就不用分男女了。
我知道彼此經歷過的難關次數有差。」
「まったく、あの強さともなると男も女も関係ないな。
くぐってきた修羅場の數が違うとわかる」
可能是消耗了不少體力,
難得見到她露出疲勞的神色。
よほど體力を消耗したのか、
彼女にしては珍しく疲労の色が見えている。
「不過呢,不管是王子還是他們……
有群厲害得超乎常人的強者,實在是讓我非常興奮。」
「だがまぁ、王子といい彼らといい……。
あそこまで強い者たちがいると、正直わくわくしてしまう」
「人外有人天外有天,可能因為我是這麼想的吧。
感覺高興得都快不能自己了。」
「まだまだ上がある。と思うからかな。
そう思うと楽しくて仕方がないんだ」
「我還真是個腦裡只想著比劍的傻子哪。」
嫘雯一邊笑道,一邊重新面向了我。
根っからの剣士ばかだな。と笑いつつ、彼女は
俺に向き直った。
「我的劍術是還沒到家,
不過總有一天我一定會強得和他們一樣。」
「私の剣はまだまだだが、いずれ彼らのように
なってみせる」
「所以……」說完她便將劍遞到了我的面前。
だから……。そう言って彼女は俺の前に剣を差しだした。
「希望你再稍微等等我。」
「もう少し、待っていてくれるといいな」
對著微笑的嫘雯,我回復道「當然會等妳」。
にこっと微笑む彼女に、もちろん待つさ、と返事を返す。
一邊想像著變得更厲害的嫘雯
在自己身邊揮劍出招的模樣,我露出了小小的微笑。
さらに強くなった彼女が自分の橫で剣をふるう様を
想像しながら、俺は小さく笑みをこぼした。
事件三
「……這種事情和我人變強,
到底是有什麼關係啊?」
「……こんなものが強くなることと
一體どんな関係があるというんだ?」
看著放在眼前桌上的蛋糕和紅茶杯,
嫘雯一臉詫異地表示懷疑。
目の前の卓に置かれたケーキと紅茶のカップを眺め、
レイブンは奇異そうな表情で首をかしげた。
「沒有啦妳就先吃吃看嘛」
我在對面座位一說完,
她便無奈地嘆了口氣,
いいからとにかく食べてみろ、
と俺が向かいの席から言うと、
彼女はやれやれとばかりに溜息をついて、
「……王子拜託你,把人當笨蛋耍也要有個限度。」
「……王子、人を馬鹿にするのも程々にしてくれ」
「我是來找你談談,看你有沒有好方法,
讓我比起現在還要更加強大。」
「私は今よりももっと強くなるために
あなたに良い方法がないかと相談したんだ」
「但是你卻……你是想要我怎樣?
這東西叫做蛋糕,味道很甜非常甜,
這點程度我就算沒什麼學識都知道啊?」
「それなのにあなたは……私をどうしたいんだ?
これがケーキといって、ものすごく甘いものだということくらい、
無學な私にだってわかるぞ?」
難道妳沒吃過嗎,
我隨著少許驚訝問道。
嫘雯點點頭,表示「那當然」。
ひょっとして食べたことはないのか、
と俺が小さな驚きと共に訊ねると、
當然だ、と言わんばかりにレイブンは頷いた。
「攝取多餘的糖分,脂肪就會增加。
多餘的脂肪增加,動作就會遲鈍。」
「余計な糖分を摂取すれば脂肪が増える。
余分な脂肪が増えれば身體の切れが鈍る」
「甜食對於目標頂尖劍士的我而言
何止是不需要,根本就是有害。」
「甘いものは剣士としての高みを目指す私にとっては
不要であるばかりか、はっきりと有害なものだ」
「所以,我是很感謝王子的好意,
但我不能吃這蛋糕。
不好意思,請讓我只喝紅茶就好。」
「だから王子の厚意には感謝するが、
このケーキを頂くことはできない。
すまないが、頂くのは紅茶だけにさせてもらう」
語畢,嫘雯拿起茶杯,
靜靜地開始喝起紅茶。
そう言うとレイブンはカップを摘み、
しずしずと紅茶を飲み始めた。
「別這麼說嘛就吃一口」
我用餐叉把蛋糕切小,
試著遞到她眼前。
そう言わずに一口だけでも、と
俺はフォークでケーキを小さく切って
それを彼女の目の前に差し出してみる。
「……你還真的很煩欸。
就這麼想要餵胖我嘛?」
「……しつこい人だな、あなたは。
そんなに私を太らせたいのか?」
「什麼?只要吃多少動多少就好?」
「なに? 食べたぶんだけ運動すればいい?」
「……那你發誓之後會和我對練。
你肯的話,我就試吃一口看看。」
「……なら後で手合わせすると誓ってくれ。
そう約束してくれるなら、一口くらいだったら食べてみてもいい」
「好哇。」我點頭。
嫘雯稍微猶豫了一下後,便有如一條上鉤的魚一般,
含住了被遞到眼前的蛋糕切塊。
わかった、と俺が頷くと、
レイブンは少し迷った後、釣り針に食いつく魚のように
眼前に突きつけられたケーキの欠片を口に含んだ。
「…………」
「…………」
她皺起眉頭,擺出不甚愉快的表情。
眉間にしわを寄せ、難しい表情をする。
「不好吃嗎?」當我這麼一問,
口に合わなかったか、と俺が訊ねると、
「……叉子借我。」
「……貸してくれ」
說完便從我手上搶過餐叉,
無言地一口、兩口,把蛋糕不斷送進嘴裡。
と言って俺の手からフォークを奪い取り、
そのまま一口、二口と、
しばらく無言でケーキを口に運び続けた。
「呼……真不甘心。
這種東西……我明明就很清楚
它沒什麼營養價值……」
「くっ……悔しい。
こんなもの……栄養価に優れているわけではないと
わかりきっているのに……」
嫘雯眼角稍微滲出淚滴,打從心底後悔地顫聲說道。
少し涙目になりながら、心底悔しそうに聲を震わせる。
「但是身體……卻在渴望這個味道。」
「身體が……この味を求めているのがわかる」
「而且……趁著口中還有點甜味時,
再喝口紅茶……那清甜又是別具一格……」
「それに……口の中に甘みが殘っているうちに
飲む紅茶の爽やかさも……また格別だ……」
「嗚嗚……嘴裡真的好幸福。
王子,你是要讓我墮落嘛?」
「うぅ……口の中が幸せだ。
王子、あなたは私を墮落させる気か?」
怎麼可能啊,我苦笑了一聲,
然後說道:「我是希望妳再多想想,
妳是為了什麼才想要變強的。」
そんなわけないだろう、と苦笑した俺は、
何のために強くなりたいのかを
より深く考えてほしかったのだ、と告げた。
「為了什麼才想要變強,是嗎……」
「何のために強くなりたいか、か……」
低聲說完,嫘雯像是在思考一樣,
把雙手盤在胸前,
默不作聲地盯著蛋糕的盤子一小段時間。
そう呟いたレイブンは、
考え事をするように腕組みをして
しばし無言でケーキの皿に視線を注いだ。
「…………」
「…………」
「……原來如此,說不定的確就像你說的。」
「……なるほど、確かにそうかもしれないな」
有所領悟地微笑,
嫘雯用餐叉戳住了最後一小塊蛋糕。
何かを悟ったように微笑むと、
レイブンはケーキの最後の一片をフォークの先で捉えた。
「變得強大——這本身
就既是我的目的,也是我的存在意義。」
「強くなること——それ自體が
私の目的であり、存在意義だと思っていた」
「但其實說不定,我是為了要創造一個
任何人都能品嘗到這種小小確幸的世間,
才會想要窮極劍術之道。」
「だが、本當はこんな些細な幸せを
誰もが味わえるような世の中を作るために、
私は剣の道を極めようとしているのかもしれない」
露出明朗的笑容,
嫘雯把最後一小塊蛋糕送進嘴裡。
晴れやかな笑みを浮かべながら、
レイブンはケーキの最後の一片を口に運ぶ。
她細細品味,
享受到了最後一滴紅茶,
才「呼」地發出滿意的嘆息。
じっくりとそれを味わい、
紅茶の最後の一滴までも堪能すると、
ふぅ、と満足げに溜息をこぼした。
「……謝謝你,王子。
多虧讓你提醒,我才知道
自己還必須要多多精進。」
「……ありがとう、王子。
おかげで自分がまだまだ強くならなければ
いけないということを思い知らされたよ」
那很好啊,我微笑道。
それは良かった、と俺は微笑む。
然後又加了句:
「偶而就像這樣,回想
自己是為了什麼才必須變強的吧。」
そして、時々はこんな風に
自分が何のために強くならねばならないのかを
思い出すといい、と言い添えた。
「對啊,沒錯……」
「ああ、そうだな……」
說完,嫘雯稍微有點留戀地,
注視著最後剷得乾乾淨淨的蛋糕碟。
そう言ってレイブンは、
結局綺麗に平らげたケーキの皿を
少しだけ未練ありげに見つめる。
「……可是,蛋糕還是很危險。
太過於美味了。」
「……だが、やはりケーキは危険だ。
あまりにも美味しすぎる」
「不給自己設個限制的話,
我會在一瞬間就被這惡魔般的食物
給害墮落了……」
「己に制限を課さねば、
私はあっという間にこの悪魔の食べ物に
墮落させられてしまうだろう……」
沒必要那麼警戒吧,我苦笑道;
嫘雯明明確確地搖了搖頭。
そんなに警戒する必要もないだろうに、と俺が苦笑すると、
レイブンはきっぱりと首を橫に振った。
「不,小看它,就正中它的下懷了。
從今往後,我是不會自己
把蛋糕之類的玩意送進嘴裡。」
「いや、甘く見るとヤツの思い壺だ。
以後も私は、ケーキの類は自分からは
口に入れないようにしたい」
「……不過,像這次有人邀我的時候,
呃……我就特別吃一點吧。」
「……だが、今回のように誰かに勧められた場合には、
その……特別に食べてもいいことにしよう」
「所以那個,呃這個……」
「だからその、なんだ……」
「……之後偶而就可以了,
能不能再邀我喝茶?」
「……これからも時々でいいから、
こうしてお茶に誘ってくれないか?」
嫘雯低聲提出請求,聲音聽起來有些抱歉。
「當然好啊。」我爽快答應。
どこか申し訳なさそうに呟かれた依頼を、
必ずそうしよう、と二つ返事で請け負う。
於是乎嫘雯她,
露出了我至今從未見過的滿面笑容,
看起來人都開心到快要飛起來了。
するとレイブンは、
未だかつて一度も見せたことのないような
弾けんばかりの笑みを満面に浮かべたのだった。