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世界の壁を越えて

タルタリヤ | 2013-06-04 22:35:57 | 巴幣 0 | 人氣 210


ソウケン:「‥‥‥しばらく、シルターンに
戻ることになった」

フォルス:「うん‥‥‥
前に、そう言ってたね」

ソウケン:「誤解してほしくはないが、これは
私自身の意思で決めたことだ」
     
「今回の件で、自分の未熟さを
改めて痛感した」

「ゆえに、心身ともに鍛え直すため、
しばらく修行に戻るべきではないかとな」

フォルス:「ん‥‥‥そっか、ソウケンがそう言うなら 
もう引き留めてもしょうがないよね」

「さびしいけど、
あきらめるしかない、のかな‥‥‥」

ソウケン:「あ、いや、その話なのだが‥‥‥」

フォルス:「え?」

ソウケン:「その‥‥‥なんというか、だな、
まだもう少し続きがあるのだ」
     
「これは、その、私からというより、大祖父殿からの提案という形になるのだが、」

フォルス:「え、なに? 
カズラマルさんから?」

ソウケン:「そう、大祖父殿はその、貴様のことを
なぜか、いたく気に入ったようでな、」

「どうせ戻ってくるなら
連れてこいと言い出したのだ」

フォルス:「えっ‥‥‥」

ソウケン:「だから、その、
嫌だろうとは思うが‥‥‥」

フォルス:「シルターンに!? いいの!?
行きたい、すごく行きたい!!」

「ソウケンの他のご家族にも會えるんだろ? 
うわ、どうしよう、すごく楽しみだ!」

ソウケン:「‥‥‥なぬ?」

フォルス:「あ、でもどうしよう 
シルターンが故郷のソウケンはいいけど」

「僕たちが界境を越えるのは、そう簡単には
許可とかとれないんじゃないかな‥‥‥」

ジンゼルア総帥:「ああ、召喚師フォルス、
こんなところにいたのか」

「お主と響友の二人分、
鬼妖界への渡航許可を出しておいた」

「書類は管理官に預けておいたから、
あとで受け取っておけ」

「まったく‥‥‥お前たちの立場を考えれば、
本來絶対に許されん話だぞ?」

「鬼妖界の重鎮であるカズラマル殿と
龍の姫君の強い力添えがあってこそのものだ」

「そのことをくれぐれも肝に銘じて、
羽目を外さぬようにするのだぞ」

「まったく‥‥‥あの方々も、
何を考えているのだか‥‥‥」

フォルス:「‥‥‥」

ソウケン:「‥‥‥」

フォルス:「えっと‥‥‥
許可、おりちゃった‥‥‥みたい?」

カゲロウ:「......って、おお!
おいらも行っていいのか、シルターン!」

ソウケン:「大祖父殿‥‥‥これは、
いくらなんでも、あまりに強引な‥‥‥」

フォルス:「あはは、どうしよう、
楽しみすぎて、どきどきしてきた」
     
「修行って、どんなことするの? 
ソウケン、一度やったことあるんだろ?」

「あ、でも、カズラマルさんに教わるまで
何も聞かないでいたほうがいいのかな」

「じゃあ、ソウケンの家族ってどんな人たち?
おみやげ、どんなのが喜ばれるかな?」

ソウケン:「それは‥‥‥」

「‥‥‥何も、いらぬだろう 
私が貴様を連れていけば、それだけで十分だ」

「なにせ古い家だ、遠方の客人こそが
何よりの酒の肴となるだろう」

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