回家了
ズーンと
行き交う車たちが早送りのように
赤と青と黃色がコントラストした
黒とそのトッピングする白の合間に
ちらりと
土と石と木々が
正方形の區畫に囚われたこの町に佇み
がやがやと
群れる陽キャと営業に
慘めに燻られた
帰宅の紫の夕日
金色を求めてビルに回帰した
孤児たちがエレベーターで
互いの存在を確認しあった
それぞれの鉄の扉に
鍵を差し込んだ
殘された廊下が響き木霊した
隔たれ閉ざされた一畳部屋
これが一日の始まりと終わりの殘像
ネットの海で
どこかで疼く共感を
求めてしまった