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第31位妃子『那之後』

作者:SPT草包│2021-06-02 12:00:08│巴幣:1,010│人氣:918
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃『その後は』
第31位妃子『那之後』
原文連結
漫畫生肉

***『その後1?サブリナとミミリー』
***『那之後1。薩布莉娜與米蜜莉』

「あーら、サブリナさん。いつまで経っても上達しませんこと」
「哎—呀,薩布莉娜小姐。不管經過多久都進步不了」

 その聲の主はミミリーである。サブリナはこめかみに青筋をたてながら、ニッコリと笑む。強引なる笑顔だ。
 那聲音的主人是米蜜莉。薩布莉娜額頭一邊冒著青筋,一邊微微一笑。是強顏歡笑。

「あーら、ミミリーさん。いつでもミミズをお供にしておりますのね。ほら、足もとに」
「哎—呀,米蜜莉小姐。總是有蚯蚓做伴呢。妳看,在腳邊」

 ミミリーはヒィィィっと後ずさった。だが、そこにミミズはいない。
 米蜜莉唏地往後退。但是,那裡沒有蚯蚓。

「私がきれいに剝いたタロ芋の皮でしたわね。てっきりミミズかと。おほほほほ」
「是我削得很漂亮的塔洛芋皮呢。我還以為是蚯蚓。喔呵呵呵呵」

 今度はミミリーのこめかみに青筋がたった。
 這次是米蜜莉的額頭冒出青筋。

「お目が悪くなるなんて……もう老化ですの? ご無理をなさらずタロ芋の皮剝きは私にお任せを」
「別說眼睛變差了……都已經老化了嗎? 別勉強了,削塔洛芋皮就交給我」

「何ですって! ミミズーごときが、私の足もとを這っていればいいのよ!」
「妳說什麼! 蚯蚓一樣的在我腳邊爬就好了啦!」

 二人は立ち上がり、互いに睨みをきかせる。両者一歩も引かずのにらみ合いはいつものことである。集まった侍女は、大いなるため息を胸のうちで吐いた。
 兩人站了起來,互相瞪視著彼此。兩人一步都不退讓的敵視是常有的事。聚集的侍女在胸中大大的吐出嘆息。

 サブリナは咎められはしなかったが、公爵によって『下働き』を命じられ、王城の臺所へ放りこまれたのだ。ブッチーニ侯爵もそれに追隨し、ミミリーを『下働き』に出した。同じ王城の臺所へと。二人の父親の愛のムチであると同時に、フェリアが指示した二人の令嬢への処遇である。二人には伝えてはいないが。
 薩布莉娜雖然沒有被究責,但被公爵下令為『打雜』,被丟往王城的廚房。布奇尼侯爵也緊隨其後,把米蜜莉推出為『打雜』。同樣前往王城的廚房。是兩位父親的愛之鞭的同時,也是菲莉亞所指示對兩位千金的待遇。沒有傳達給兩人就是了。

「怠け者には飯抜きが掟だよ! さっさと皮剝きをおし!」
「懶惰者沒飯吃是規定喔! 趕快動手削皮!」

 ケイトの聲が臺所に響いて、いつものように事が収まる。二人の令嬢は急いで皮剝きを開始するのだが、競爭の如く競いあう皮剝きは、タロ芋の體積を極限まで小さくしてしまう。そして、互いに鼻で笑いあい、またいさかいが起こるのだ。
 廚房響起凱特的聲音,像往常般結束事態。兩位千金雖急忙開始削皮,但有如競爭的互相比賽削皮,塔洛芋的體積小到了極限。然後,彼此互相用鼻子嘲笑,再次發生爭論。

 この二人が、『下働き』のなんたるかを理解するのはまだまだ先のようだ。
 這兩位理解到『打雜』的些什麼似乎還在遙遠的未來。



***『その後2?女官長』
***『那之後2?女官長』

「あんた! そのへっぴり腰なんとかしな!」
「喂妳! 想辦法挺直那軟趴趴的腰桿!」

 こん棒を手に持った女官長は、カロディアの洗禮たる魔獣倒しの最中だ。これもフェリアの指示である。後宮での売られた喧嘩のお返しとばかりに、洗禮を指示したフェリアを誰が責められようか。
 手拿棍棒的女官長正在作為卡羅迪亞的洗禮打倒魔獸當中。這也是菲莉亞的指示。幾乎算是在後宮被找碴的回禮,又有誰能指責做出洗禮指示的菲莉亞呢。

 女三人組での魔獣倒しに、女官長が見習いで入っている。魔獣に一撃を食らわせねば、カロディア入領を許可しないとのリカッロの命だ。
 打倒魔獸的女性三人組,女官長加入其中實習。不讓魔獸吃到一擊的話,就無法允許進入卡羅迪亞領是里卡羅的命令。

『ガルルルゥゥ』
『嘎嚕嚕嚕-』

 一番の弱者女官長に魔獣は狙いを定めたのか、のそりと魔獣の巨體が動いた。女官長は『ヒエェェ』と奇聲を発し、闇雲にこん棒を振り回した。
 魔獸是打定瞄準最弱者的女官長嗎,魔獸的巨體慢悠悠地移動。女官長發出『唏唉』的怪聲,胡亂地來回揮舞棍棒。

「ボコンッ!!」
「波叩!!」

 振り回したこん棒が、たまたま魔獣の急所にあたり、魔獣はバッタンと倒れた。
 來回揮舞的棍棒偶然打中了魔獸的要害,魔獸啪嗒地倒地。

「あんた、良い腕してんな。領主屋敷の世話なんかより、私らと組まないかい」
「妳有副好本領呢。比起照料什麼領主官邸,要不要跟我們組隊呢」

 女官長は涙目になり、首をプルプル橫に振った。聲が出せていない。
 女官長淚眼汪汪,不斷左右搖著頭。發不出聲音來。

「そうかい、そうかい。了承してくれるのかい。嬉しいこった!」
「是嘛、是嘛。妳同意了呀。我很高興呀!」

 カロディアの女に容赦はない。女官長は引きずられていく……
 卡羅迪亞的女性毫不留情。女官長逐漸無路可退……

 女官長の行く末は険しいようだ。
 女官長的前途似乎很險峻。



***『その後3?王城では』
***『那之後3?在王城』

「お願いよ、ビンズ! どうしても欲しいの。あなたの種が欲しいのよ!」
「拜託了啦,賓茲! 我無論如何都想要。我想要你的種子啦!」

 邸から聴こえてきた聲に、マクロンはピキリと固まった。
 馬庫隆聽到來自宅院的聲音霎時僵住了。

「お願い、ビンズ……內緒でお願いよ」
「拜託了,賓茲……是秘密的請託喔」

 フェリアの懇願の聲にマクロンの顔は鬼のような恐怖面だ。バーンッと門扉を蹴りあげて、邸に入った。驚いて、目を開くフェリアとビンズの元に、凄まじい怒オーラのマクロンが進んだ。
 馬庫隆的臉因菲莉亞懇求的聲音形成一副鬼般的恐怖臉。砰地踢開門扇,進入宅院。馬庫隆一身可怕的憤怒氣場,走進到驚訝得睜大眼睛的菲莉亞與賓茲身旁。

 フェリアはマクロンの怒オーラは、お願いをする自分を拒むビンズを怒っていると思っている。よって、フェリアはマクロンにすがった。
 菲莉亞以為馬庫隆的憤怒氣場,是在生氣拒絕了自己所拜託的賓茲。因此,菲莉亞依賴著馬庫隆。

「お願い、マクロン様も協力して」
「拜託了,馬庫隆大人也來合作」

「あい、わかった!」
「好,朕知道了。」

 マクロンはフェリアを擔ぐと、ズンズンと邸宅に向かう。フェリアは何が起こったのかわからず、じたばたと體を動かした。
 馬庫隆扛起菲莉亞後,迅速地朝向宅邸。菲莉亞不明白發生了什麼,掙扎地動著身體。

「暴れるな。欲しいなら! 我の種にしろ。しばし(たった三日)、來れなかったからといって、ビンズの子種をせがむなど!」
「別亂動。想要的話! 就用朕的種子。才說了暫時(不過三天)不能來,就央求賓茲的子種!」
譯:子種又可翻為精子

 マクロンは、ベッドにフェリアを投げる。フェリアはマクロンの行動も発言も、全く理解できず、『ただ種が欲しいのです』と、キレ気味に発した。マクロンへの一撃も加えて。
 馬庫隆把菲莉亞丟上床。菲莉亞完全無法理解馬庫隆的行動與發言,隱含氣憤地說出『只是想要種子』。也給馬庫隆追加一擊。

 みぞおちを蹴られたマクロンは踞る。
 被踢中心窩的馬庫隆蹲著。

「ビンズったら、稀少な種を持っているのに私に分けてくれないの! この王城の土壌でも試したいって何度もお願いしてるのにぃ!」
「明明賓茲他呀,擁有著稀少的種子卻不分給我! 我拜託了好幾次也想試試這座王城的土壤的說!」

 フェリアはじたばたとベッドの上で暴れた。そして、つと踞るマクロンを発見すると、小首を傾げる。
 菲莉亞在床上掙扎著亂動。然後,忽然發現蹲著的馬庫隆,微微歪頭不解。

「あれ、マクロン様?」
「怎了,馬庫隆大人?」

「……種が欲しいのだな?」
「……是想要種子的吧?」

 復活したマクロンは、フェリアがちょこんと座る橫に座った。
 復活的馬庫隆坐在起身坐起的菲莉亞旁邊。

「はい! マクロン様も協力くださいませ。マクロン様が言ったら、ビンズも少しは分けてくれるもの」
「是的! 也請馬庫隆大人幫忙。馬庫隆大人說了的話,賓茲也會稍微分點給我。

「では、種をもらったら、我のお願いも聞いてくれるな?」
「那麼,收到種子後,也能聽聽朕的願望嗎?」

「マクロン様ったら、もうぉっ。マクロン様のお願いは何だって聞きたいわ」
「馬庫隆大人真討厭啦。我很想聽聽馬庫隆大人的願望是什麼喔」

 マクロンは言質をとったとニヤリと笑う。マクロンは意気揚々と邸から出ると、ビンズから種を奪い取る。いや、ビンズは差し出したようなものだ。
 馬庫隆大人取得諾言後咧嘴一笑。馬庫隆意氣風發地從宅院出來後,從賓茲那奪走種子。不對,是賓茲交出來的。

「王様も勘違いされましたか?」
「國王陛下也誤解了嗎?」

 ビンズはニヤついている。心なしか周りの騎士らもそんな顔だ。
 賓茲笑嘻嘻地。心理作用嗎周圍的騎士們也是那樣的表情。

「ええ、私も最初は同じ勘違いをしまして、肝が冷えました。私の場合は葉もの野菜の種をせがまれましたが、フェリア様は種のこととなると、何の種かということが飛んでいってしまうようですよ。ただ、『お願い、欲しいのぉ』とせがまれますので、勘違いしてしまいますよね」
「對,我最初也一樣誤解了,嚇出一身冷汗。我的情況是被央求了葉菜的種子,但菲莉亞大人當成是種子後,似乎飛奔過來問是什麼種子。只是被央求了『拜託,我想要』,而誤解了呢」

 ニヤニヤ
 笑嘻嘻

 ニヤニヤ
 笑嘻嘻

 マクロンを見る皆の目が生あたたかい。
 看著馬庫隆的眾人眼神很溫暖。

 マクロンはむずむずと這う背中の気恥ずかさに、少々頬を赤らめた。耳はもっと赤い。
 馬庫隆對背上癢癢地爬過的羞恥,臉頰稍微潮紅。耳朵更紅。

「お、お前がさっさと種を渡さんからだ!」
「你、你們快把種子交出來!」

「いえいえいえ、そちらの種は王様がフェリア様のために取り寄せた例の種です。手渡ししたい王様のために、死守しておりましたが?」
「不行不行不行,這邊的種子是國王陛下為了菲莉亞大人索取來的先前的種子。為了想要親手交付的國王陛下而死守不放的?」

 マクロンは『グッ』と喉を詰まらせた。
 馬庫隆『咕』地哽咽了。

「……み、見つかってしまっているではないか。ビンズともあろうものが、不手際すぎるな。まあ良い。我から渡しておこうではないか」
「……這、這不是被發現了嗎。有賓茲在也拙劣了。算了也好,不就是由朕來交付嗎」

 ビンズは心の中で突っ込む。『だから、あなた様が贈りたくて取り寄せた種ですって』と。
 賓茲在心中吐槽。說道『所以是想讓您贈送才索取來的種子』。

 逃げ帰るよう、フェリア邸に戻るマクロンの足が早足であることは、誰もが気づいたが誰もそれを口にはしない。マクロンはやはり背中がむず癢いと思うのであった。
 馬庫隆逃回家般地回到菲莉亞宅的腳健步如飛,誰都注意到了但誰都沒有把那事說出口。馬庫隆果然認為背後很癢。



 その後、フェリアがマクロンからどんなお願いをされたのか……
 那之後,菲莉亞被拜託了怎樣的願望呢……

 翌朝
 隔天早上

 ニヤけ顔のマクロンが、フェリアを橫抱きで邸から出てきたことが答えである。一日中、フェリアの足は地に著かなかった。一日中橫抱き狀態にされ、羞恥の姿をさらすことになったフェリアであった。
 笑容滿面的馬庫隆橫抱著菲莉亞從宅院走出來就是答案。菲莉亞的腳一整天都沒有著地。一整天都是被橫抱的狀態,是落得要曝曬羞恥姿態的菲莉亞。



 『その後』~完~
 『那之後』~完~
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******************
最後まで読んでいただきありがとうございます。
非常感謝您讀到最後。

桃巴。
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留言共 8 篇留言

怪盜辛巴達
忘了我看到哪邊了XD
感謝翻譯

06-02 13:20

SPT草包
你可以選擇重看 ̄︶ ̄。06-02 13:59
怪盜辛巴達
已經開始重看啦XD
這部真的好看
臺灣不知道會不會代理
希望有動畫化~


06-02 15:07

SPT草包
小說文庫已經六集了,前兩集是web版修改的,後面都是新的,漫畫目前只畫到毒茶會前,其它就不知道了。06-02 16:22
hh
終於結束了!(撒花)

06-02 21:55

KL
女官長自作自受,下輩子給我轉生成天生有魔獸恐懼癥又終其一生被女官長壓迫的女官吧。

06-02 23:03

KL
那兩個千金大小姐估計一輩子都只能在廚房削芋頭了。

06-02 23:03

KL
然後王宮這邊除了不管哪邊都是故意的,也是順便賣一下日本特有的令人誤會的遣詞用字吧。

06-02 23:05

冬境雪人
一次看完就覺得很爽XD

06-03 11:18

折翼墬凡塵
謝謝一直以來的翻譯,辛苦了

06-05 13:48

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